構造 |
1.女形の日本髪・舞台かつらは、地金(じがね)という、頭全体を包み込む金具で土台が出来ています。
2.女形の地金は大きく分けて次の2つの部品で出来ています。
(1) 頭頂部の地金
(2) タボ部(襟足部分になる金具)の地金
3.地金は、アルミ板や銅板をたたいて曲げたもので作られます。
(1) 装着する人の頭の形状に合わせて作られます。
(2) 頭の形は誰一人として同じ形はありません。
(3) あなたの頭に合わせた地金は、あなたにしか合いません。
(4) 日本髪かつらは、絶対他の人に貸したりしてはいけません。
※地金が変形し、前網ネットが破れたり、最悪の場合かつら本体が壊れます。
4.地金に、人毛で作られた部品を取り付けてかつらは作られます。部品を大別すると次のようになります。
(1) 前網 = 富士額を表現するため、ネットの網目に富士額の形に髪の毛が植毛されています。
(2) ビン = 左右の耳あたりのふくらんだ部分の髪の毛です。
(3) タボ = 襟足部分を指します。
(4) 玉子 = 頭頂部にあたる部分です。
(5) 根 = 大きな曲げを作る為の付け毛。(根かもじとも言います)
5.日本髪・舞台かつらは、上記の部品を組み立てて作られますが、かつらが出来ただけでは不十分です。
結上げに出してようやく完成です。
(1) 江戸(東京)では、かつら屋さんと、床山(とこやま)さんの分業が進み、かつら製造と、
結上げは別業者となることが多いようです。
(2) 上方(関西)では、かつら屋さんが床山さんを兼ねていることが多いようです。
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